第9話

ミニカー

ミニカーとは不思議なもので、クルマ好きにとってはつい自分と同じクルマがあれば欲しくなってしまう大人のオモチャ?である。
 子供の頃、大人のオモチャという看板を見て、大人が買うオモチャ屋さんなんだー入ってみたいなあ!と大人に言うと説明に困っていたのを思い出す。ああいう紛らわしい表現はよくないなあーとオトーサンになったわたしは思うわけであります!。

 よくガレージライフなどの雑誌には立派なショーケースを壁に作り、歴代のフェラリーなどを並べている人がいるが、まあ大人がミニカーを買う心境や目的はその程度で、まあ小さな子供がミニカーでぶーぶーいいながら遊ぶのと根元な部分ではほとんど差がないとみてさしつかえないだろう。気をつけなけらばならないのはあくまでも相手がミニカーを好きかどうかのチェックしてから会話しないとイケナイ。まあ趣味とはどんなものでもそんなものですね。

 トミカのミニカーで育った私は、子供の頃、散々父に連れられて映画館におもにアメリカの洋画を見に行った。その関係なのか当時見たイージーライダーやコンボイ、ダーティハリーやキャノンボール、バニシングポイントやブリットなどカーアクションとクルマは私の子供の頃の精神的な影響力を強く持ち、大人になってハーレーやアメ車(まだ所有したことはないが)が好きなのは、きっとそのせいだと思っている。特に1970年代の無名なセダンは好きで、よく州境を超えてパトカーで横をぶつけられてぼろぼろになりながらも疾走する姿とアメリカのパトカーには憧れたものだ。
 したがって私が幼児期のミニカーの遊び方はつねにアメリカ映画の中での逃げるクルマと追うパトカーのシーンであった。トミカのダッジパトカーやキャデラックパトカーを複数所有していた背景には、少ないパトカーでは犯人を追うクルマが不足してしまうアメリカンロードムービーの影響を多分にうけていたからだろう。
 もちろん大人たちには、私がそのような深い考察の上にたってほしがっていたとは知る由もなかったであろう。
 話がどんどんそれるが、当時トミカにはミニカーの周辺おもちゃとして同じスケールでボーイング747とロッキードトライスターがあった。確か747の方は日本航空の鶴のマーク。トライスターはANAがまだ全日空だった頃の例のダビンチのスケッチを図案化した(古い言い方ですね)マークが入っていた。メインはこの飛行機ではなく、ガソリン補給車とかけん引車のミニカーであったが、自ずと大きさからその飛行機にも憧れた。これまたアメリカ映画と絡んでくるのであるが、当時エアポート77とかヒコーキ系パニック映画が流行った時代で、これまたその映画のストーリー内容で遊んだ記憶がある。
 話がそれたが私のミニカーの歴史はアメリカ映画と連動した歴史でもあったのだ。

ALFA 147ミニカー

 まえふりが長くなったが、ここからが本題である(笑)第4話官能の香り編の話の中に登場したミニカーを紹介したい。
 と思ったがその前に私の歴史の続きであるが、そのミニカー少年はやがてミニカーを卒業し、プラモデル&飛行機好きな飛行少年と化し、16才からは若きライダーとなったわけである。

 プラモデルはキットを購入してから完成までが楽しみといえば楽しみなのであるが、なまじプラモにはまった歴史を持つ人には、このなまじ知識だけある過去がくせ者で、キットを買うまではよいとしても、ウェルドラインやパーティングラインを消さねば・・とか思い始めると、昔の空モデラーだった頃を思い出し、やはりサフェーサーで下地処理してとか、実家に置いてあるオリンポスのコンプレッサーとピースコンはまだ動くかな?とか、結局たまにはつんどくモデラー時代のモノグラムやエアフィクスの箱を開いたり、おおそういえば昔買ったグンゼ産業のアルファロメオもまだ作っていないのがあるなとか、でもあれは作るともったいないからとりあえずタミヤのを買って・・・などと考えているうちにプラモデル完成しない症候群に悩まされ、ついにはコックピットだけが作られた1/72や1/48のキットが多く存在することになるのである。これを私は未完のスパイラルと呼んでいる(ほんとか?)
 幸いクルマの場合はヒコーキ系空モデルよりも、やれ資料とか、マイクロデカールで第2航空隊を作ろうとか、あるいは当時の時代考証と色が違うのではなどと指摘される心配がないのでのびのびと制作できるのであるが、それでも大人になってからはプラモを完成させた記憶はほとんどないので、やはり私は未完のスパイラルである。

 その点ミニカーの方は完成させる必要もないので買えばもう終了である。あとは展示して時々眺める意外にその使用方法はない。とかく女性にはこのあたりの心境ができないらしく、私が中華街近くのラテンモードというお店でこのアルファ147を買った時などは、その無駄使い加減が本物以上に理解できないという表情であった。

 でこのアルファ147のミニカー。なかなかどうしてリアルである。ディティールも細かいがなんといっても全体のプロポーションや雰囲気、そしてボディラインの抑揚感や躍動感あるラインがうまく表現されている。

 シルエットで撮影するとよりその素晴らしさを理解していただけると思う。




ところでミニカーの撮影は間違っても昼間、家族がおきている時間におこなってはいけない。あくまでも寝静まった時間にウイスキーでもなめながら密かに静かに・・

 そうしないと元々ミニカーに理解のない女性にますますマイナス評価の烙印を押されてしまいますよ!。
 あーそうそう。ミニカーショップには奥さんと決していかない方がいい。なぜなら
「5000円!もするのおおおお!!!卵1個を少しでも安く買うために!!・・遠くのスーパーに!!・・・・それなのに!!・・・(以下省略)」などとますます不利な立場になること必至ですので・・。しかも夫婦喧嘩の際にはほぼ最終兵器?になること間違いないです。はい。(笑)