朝めしRUN
2004年6月

んとなく毎年恒例にしているツーリングである。
昨年は天候に恵まれず開催できなかった。
そもそも99年6月に早起きして伊豆までツーリングしたら
あまりに気持ちよくその事をHPに掲載したら俺たちもツレテケ!
なんとなく毎年開催しているツーリングである。
なんせメインテーマである食堂のキャパは最大で12名なので、
誘うメンバーは最大12名までである。
その中には自分も含めるので残り11名。
毎年人選には悩む。人事課長の心境だ(え?それはチガウって?)

このイベントの最大の長所にして短所は、集合時間が早いこと。
4時集合の4時半出発。
そしてツーリング終了後の解散は9時である。
もちろん朝の9時だ。

元々BBSで天気がよいと思われる前日に突如メンバーを募っていたのだが、ここまでネットが普及した今日ではその方法は不可能となった。

数ヶ月前にBBSにそれとなく告知をしてDMをくれた人に案内のDMを送った。したがって随分前から先に日付を決めていたのだが流石に梅雨時期とあって今年も降水確率が高く開催が危ぶまれた。

わたしはすでに前夜、密かに雨だろうが雪だろうが(雪はふるわけねえよな)走ることを心に決めていた。
あれほど雨の日は、バイクに乗るのが嫌いな私であったが、最近では雨如きを理由にハーレーに乗らないでおくとたちまち乗る時間がなくなるので雨でも気にしてはいられない。
もちろん好んで雨の日に乗りたいわけではないが、たまの休日に雨に降られるのも悪くない。
雨でも槍でも一度乗ると決めてしまえば楽しい限だ。
前夜給油のためにカッパを着て周囲を走り回った時も楽しくて仕方がない。
ハーレーの鼓動を堪能した。
ハーレーに乗ると、とにかくちょっと他ではないほど楽しく気持ちが高揚する。
そして精神がよくも悪くも攻撃的かつ戦闘的な気分になる。
気合いが入るとも言える。

運転に関して手抜きやだらけたところがあれば、それは必ず自分自身にしっぺ返しとなって戻ってくる。
そういう乗り物なんだという事をあたためて再認識しながら雨で濡れたコーナーを抜けて行く。

前日は早めに布団に入るが、軽い高揚感と期待感で興奮して眠れない。
13名ほど参加予定であったが出発前までにほとんどの人から不参加のメールが携帯に入ってくる。
まだ窓の外では雨音があり、通過する車の音も水たまりを通過するあの音だ。

すこしうとうとしただろうか。
時計を見ると結局夜中の2時を過ぎてしまいやがて3時が近づいてきた。
さっきまで音のしていた雨はやみ、外に出ると路面がすでに乾きはじめていた。

寝ない事に決めてツーリングの準備をする。
まだ充分に時間があるのでコーヒーを飲み
3時すぎにやってきた新聞を読む。
それにしても新聞は朝が早いねえ・・。

3時半すぎに準備をする。
流石に朝早いので自宅からクルマが走っているような道まで、糞がつくほど重いロードキングを延々と押して行く。
時間帯から考えると相当にアヤシイのであえてハザードをつけて押して歩く。
やっとクルマが通過するような場所でエンジンを始動。
暖気運転をせずエンリッチナーを引っぱった状態ですぐ走り出す。
西湘バイパスを走る頃にはいい感じだ。
まだ夜中とも言える風景の中を走る前後左右に光りはなくまるで深海を泳いでいる魚の気分だ。
もうすぐ夜明け前の海はとても神秘的で広い。
限りなく広い。
海という概念を払拭すればそれは地平線にも思えてくる。
中国大陸の奥深くの地平線やアフリカの地平線を思い出す。
そうだ遠くまでも行かなくても日本には海という水平線をいつでも見ることができるのだ。

遠い先にオートバイらしきテールランプを発見する。
追い抜きざまに確認すると相手も無反応で、ある。
こんな時間帯でやっぱり走っている人がいるんだなあ・・。

パーキングエリアに止まるとすぐ後ろにハーレーが入ってきた。
東京を3時に出発したくるま氏だ。

正直、今回はあまりに前日までの雨と天気予報から私一人でのソロツーリングと決めていただけに参加者がいたことはうれしかった。
と同時にまた別のハーレーが入ってきた。
HDOのメンバーでカールである。
カールはショベルのFLHやWW2時代のハーレーであるWLAを所有していたが、まさかスポスタを持っているとは知らなかったので、さっき追い抜いた時もわからなかったのだ。
一人でいるはずがすでに3台。
カールの話ではHDOメンバーのしんいちもやってくると言う。

という話を聞いた直後にしんいちも登場。ホットドックカスタムのクールなハーレーだ。
缶コーヒーを飲みながら話をしていると朝日が昇りはじめた。
朝日が水平線から昇るのを見るのは実に久しぶりである。

出発予定時刻を5分ほどすぎて出発する。
すると、ほぼ同時に最後尾にまた1台ハーレーがやってきた。
ピンクのデュオグライドである。
エンジンはパンヘッドのハーレーだ。ハーレーダビッドソンニュース・HDNの主宰者taku 氏である。前日まで整備していたのが間に合ったようだ。

ほとんどクルマの走っていない海岸線を快走する。
遅すぎず飛ばしすぎないほどよい速度を維持できるのは前をはばむクルマがいないからだ。
あと数時間で渋滞になるであろう道路を走るのは早起きした者に与えられた得である。
まさに早起きは三文の得である。現在の貨幣価値に換算すると3千円。いやもしかしたら
3万円ぐらいに相当するのではないか?
と思えるほどプレミアムな時間帯である。

途中コンビニで小休止して、目指す温泉には6時25分に到着した。

海が見える露天風呂だ。
600円を支払って太平洋を眺める。
朝風呂は気持ちがいい。

風呂からでると心地いい風が吹いている。

その中を、さらに心地いい風ととろけそうなハーレーの鼓動に身を任せて走るトルクの固まりのようなオートバイはまさに海を進む大型クルーザーのようだ。

ドルルルルルと快調なハーレーサウンドを延々と楽しみながら再び海岸線を走り、伊東市宇佐美にある「ふしみ食堂」に立ち寄る。椅子は12脚で満席の小さなお店なのでしばらく外で待つ。
特別すごい美味しいわけでもないし、ましてや特別安いわけでもない。いや価格的には高いと感じるが、こんな時間帯で営業しているお店も少ないのだ。
 オサカナ系の仕事をしているプロのカールに、旬な魚を尋ねるとアジとかがいいんでは?というのでアジのたたき定食を注文した。彼曰く、大きめの漁港の市場内だと夜中の2時3時からお店も営業していて安くて量もあるというので、次なるテーマはこの漁港内を探してみようと思う。
 魚はいま捕れない上に、世の中の不景気というダブルパンチで、かつてのような活気がないそうだ。かつてはうっかり歩いていると忙しく動き回る人に罵声をバシバシ浴びるほどの殺気があったそうだ。

食事を終えるとさらに太陽は勢力を増し、夏の日差しだった。
海の反射と波を眺めながら伊豆をあとにした。

もう何度も同じ道を走っているのに、ハーレーで走ると飽きることを知らない。
この短いツーリングの楽しさは、朝メシでも温泉でもなく空いた道をハーレーで走ることなのだ。
場所も食事もその口実にすぎない。

2004年6月26日



集合場所にて・ハーレーにまたがったくるま氏


集合場所にて・やってきたしんいち!

熱海ビーチライン料金所

食堂にて。かーる(手前)としんいち(奥)

食堂にて。HDN管理人taku

伊東市宇佐美にある「ふしみ食堂」



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